「青の騎士ベルゼルガ物語」買った…!

この夏、20年の時を経て朝日文庫から復刊成った「青の騎士ベルゼルガ物語」全4巻をamazonで購入。オリジナルは、既に会社が廃業して現存しないソノラマ文庫から刊行されていたが、元々は当時アニメ系のキャラクタープラモデルも出していたタカラから刊行されていたアニメ模型情報誌「デュアルマガジン」の末期に、同誌上に掲載された連載が素となっていることは知っている人には周知の事実。また、これも良く知られているように、元々「装甲騎兵ボトムズ」の外伝として開始されながら、特に後半2巻に於いて「~ボトムス」世界そのものを破壊してしまうような設定の拡張を勝手に行ってしまった為に、「原作クラッシャー」として一部の「ボトムズ」原理主義者には目の敵にされており、現在ではアニメの「~ボトムズ」公式からは、(同じく外伝として登場したOVA「機甲猟兵メロウリンク」とは異なって)設定的に存在を除外されていると云う、曰く付きの作品でもある。だが、メカデザインが好評だったために、現在に至るまで散発的に各メーカーから、作中に登場する各種メカのキット(主にガレージキットだが、一部にはインジェクションのプラモデルも存在する)が継続的に発売され続けており、根強い人気は継続してはいる。前述のような大幅な独自の設定拡張が存在する為、ファンの中には、設定的に逸脱の始まっていない前半2冊のみを支持する、と云った態度を取る者も多いようだが、私の個人的なお気に入りは、後半2冊の「K'」&「絶叫の騎士」。この2巻の展開を指して「現在の目で見れば典型的中二病」なとど評する声も聞くが、むしろ、その事こそが本作の魅力と云える。何の躊躇いもなくラストに向けて、どんどん大げさになって暴走して行く壮絶な展開は、入り込んで読めば極めて興奮させられる壮大なストーリーではある。なお余談ながら、基本のギャルゲーネタの中に時々差し挟まれる「キューブ」「レグジオネータ」ナドの「青騎士」ネタが愉しかった独特な作風の同人誌を刊行していた、同人サークル「蠍の犬園」を主宰の いんど・めたしん氏 が急逝されて、先月で丁度15年になる。時の流れは無常な物である…。

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今回復刊された「青の騎士ベルゼルガ物語」全4巻。

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こちらはオリジナルのソノラマ文庫版。コレクターズアイテムと云う事で、これも中古品を購入してみた…。

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これは、ホビージャパンの別冊として刊行された全2巻のムック本。こちらも中古で入手。内容的には、1巻は設定や解説、元祖であるデュアルマガジン掲載バージョンの再録などから成り、2巻は主にメカ模型の作例集。こちらは現在はkindle版が出てはいるが、本編の文庫とは異なり、冊子体としては再版はされていない。